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【ABBV】アッヴィの株価が7%下落した理由について解説

アッヴィ(NYSE:ABBV)はアメリカに本社を置く、各種医薬品の研究・開発・製造・販売を行うバイオ医薬品メーカーです。現地時間9月1日にアッヴィの株価が7%急落いたしました。

株価が急落した理由は以下の通りです。

アッヴィの関節炎治療薬「リンヴォック」が、アメリカ食品医薬品局(FDA)からパッケージに死亡リスク増加の警告文を入れる「黒枠警告」が必要と判断されたためです。

枠囲み警告は、深刻なリスク、または、生命を脅かすリスクに注意を喚起するためのもので、FDAの発する最大級の警告です。

アッヴィは2023年に主力の「ヒュミラ」が特許切れになるので、「リンヴォック」が次の大型薬になると期待されていました。

期待されていた同社の主力商品が「黒枠警告」されたことで投資家に動揺が走り、株価の暴落につながりました。

ヘルスケアセクターに関する記事はこちらです。

今回は株価が急落した理由について解説します。

株価推移

「黒枠警告」を受けたことで同社の株価は120ドルから7%超下落しています。

前述したように急落した理由は同社の関節炎治療薬「リンヴォック」がアメリカ食品医薬品局(FDA)からパッケージに死亡リスク増加の警告文を入れる「黒枠警告」が必要と判断されたためです。

リンヴォックを使用することで深刻な心臓関連の血栓、ガン、死亡のリスク増加する疑いがもたれています。

警告は下記の3つの治療薬が対象です。

  • アッヴィ:リンヴォック
  • ファイザー:ゼルヤンツ
  • イーライリリー:オルミエント

枠囲み警告は、深刻なリスク、または、生命を脅かすリスクに注意を喚起するためのもので、FDAの発する最大級の警告です。

2025年の「リンヴォック」売上予想は約80億ドルとされていて、全体売上の20%を占めています。

主力商品である、関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」の特許切れと将来の売り上げ減少に伴い、リンヴォックが同社の次の大型薬になると期待されている中で、今後は血栓症と死亡のリスクを高めるという新たな警告が追加されたことで株価が急落することになりました。

2021.3Q決算概要

2021年第3四半期決算の概要は以下の通りです。

  • 売上高…143.4億ドル(前年比+11.16%)
  • 純利益…31.79億ドル(前年比+37.74%)
  • EPS…1.78億ドル(前年比+37.98%)

アッヴィの第3四半期は売上、純利益共に市場予測を上回る結果となっています。売上は前年比+11.16%の143億ドルで二けた成長を記録しています。関節リウマチ薬の「ヒュミラ」は25億ドル、「リンヴォック」は4.5億ドル売上をあげています。

1株純利益の2021年通期見通しは12.63~12.67ドルに上方修正されています。

決算は好調でしたが、同社売上の4割を占める、 関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」がすでに欧州での特許が切れ売上が減少している上に、2023年に主力販売市場の米国で特許切れを迎えます。

アッヴィの将来の業績は、リンヴォックが今後様々な症状に対応できるかが一つのカギになっています。

8.5%の増配を発表

アッヴィはアボットラボラトリーズ時代含め、50連続増配をしています。そして今回の決算では1株あたりの配当を8.5%増配することを発表しました。

1株あたりの配当と増配率は以下の通りです。

アッヴィの増配率は2020年から10%前後で推移しており、アボットラボラトリーズからスピンオフ後も増配を続けています。

同じくヘルスケアセクターのジョンソンエンドジョンソンも50年以上連続で増配しています。

ジョンソンエンドジョンソンに関する記事はこちらです。

まとめ

今回はアッヴィの株価が急落した理由について解説しています。

急落した理由は以下の通りです。

アッヴィの関節炎治療薬「リンヴォック」が、アメリカ食品医薬品局(FDA)からパッケージに死亡リスク増加の警告文を入れる「黒枠警告」が必要と判断されたためです。

枠囲み警告は、深刻なリスク、または、生命を脅かすリスクに注意を喚起するためのもので、FDAの発する最大級の警告です。

同社の主力商品である関節リウマチ薬の「ヒュミラ」が特許切れを迎えるため、長期的な売上減が見込まれています。そこで代わりになる「リンヴォック」が販売禁止になれば大きな痛手となります。

それでも最新決算では市場予想を上回る結果となっています。

また同社は優れた配当能力をもっております。

アッヴィへの投資は「リンヴォック」の動向に注意が必要です。