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【MO】アルトリアグループの株価が6%下落した理由について解説

現地時間9月30日にアルトリアグループの株価が6%下落しました。

株価が下落した要因は下記になります。

IQOS加熱式たばこ装置の輸入と販売を停止しなければならない、米国国際貿易委員会は水曜日にライバルのRJレイノルズたばこ会社が提起した特許訴訟で判決を下した。

https://www.wsj.com/articles/u-s-trade-body-rules-against-import-of-iqos-heat-not-burn-tobacco-devices-11632966156?mod=itp_wsj

アルトリアは2019年に米国でIQOSを導入し、一部の州で販売してきましたが、ライバル企業であるR.J.レイノルズ・タバコ・カンパニーが特許侵害について訴訟を起こしました。

米国国際貿易委員会が訴訟についてアルトリアグループとフィリップスモリスのIQOS加熱式たばこ装置の輸入と販売を停止させる判決を下しました。

判決の結果、アルトリアグループ6%、フィリップスモリス4%の株価下落しました。

今回はアルトリアグループの株価が急落した理由について解説しています。

株価推移

過去5年間の株価推移は以下の通りです。

アルトリアグループの株価は過去5年間で右肩下がりになっています。

今回の判決により株価は6%下落していますが、年初来では11.85%と依然として高い水準です。

たばこ銘柄については常に健康課題がつきまとっています。

これからも規制が入ることは間違いなく、株価が大幅に成長することは期待できないでしょう。

そこで期待されていたのがフィリップスモリスが製造している、「加熱式たばこ」のIQOSです。

IQOSはたばこを燃やさないので、煙を出すことがありません。米国市場で唯一、食品医薬品局によって認可された吸入可能なたばこ製品です。

今回の判決ではIQOSの国内販売を中止する必要があるので、業績に大きく影響を与える可能性があります。

2021年第2四半期決算

アルトリアグループの2021年第2四半期決算は以下の通りです。

  • 売上高…69.36億ドル(前年同期比+8.9%)
  • 純利益…21.49億ドル(前年同期比+10.6%)
  • EPS…1.16ドル(前年同期比+11.5%)

アルトリアグループの第2四半期決算は好調な結果となりました。アルトリアグループの主力商品は「マルボロ」や「バージニアスリム」などの紙タバコ製品です。

紙たばこ製品の売上は60億ドルと全体の8割を占めています。無煙たばこ製品は6億ドル、ワインは1億ドルとなっています。

紙たばこは業界全体で出荷量が減少しています。世界的に健康志向が高まっている現在、たばこ産業には大きな逆風が吹いています。世界中でたばこの規制が進んでおり、アメリカも例外ではありません。

特に、バイデン政権下で主力商品であるメンソールタバコの禁止が議論されているなど、楽観視できません。

配当推移

株価推移は順調とは言えないですが、それでもアルトリアグループは高配当銘柄として有名であり、大きな魅力のひとつとなっています。

過去5年間の配当と増配率は以下の通りです。

アルトリアグループは52年連続増配の配当王です。増配率は8%前後で推移しています。2021年8月の配当は1株あたり0.9ドルと4.65%の増配をしています。

配当利回りは7.59%と高い水準です。配当は右肩上がりで成長していますが、株価は下がっているので、利回りが高くなっています。

52年連続増配と増配率をみると今後も高い配当を期待できますが、たばこ業界の今後を考えるとあまりおすすめはできません。

近い将来、減配や無配のリスクは常に考えておく必要があります。

業績推移

過去5間の業績推移は以下の通りです。

アルトリアグループの収益は過去5年間で大きく差はありませんが、純利益は減少傾向にあります。

前述の通り、たばこ業界は縮小傾向です。世界的な健康志向が高まっていることで、喫煙者が減少しています。

単価を上げることで収益は保っておりますが、今後も増えることは期待できません。

それでもアルトリアグループは高い営業キャッシュを維持しています。

2016/122017/122018/122019/122020/12
収益(百万ドル)19,33719,49419,62719,79620,841
純利益(百万ドル)14,23910,2226,963-1,2934,467
営業CF(百万ドル)3,8264,9018,3917,8378,385
営業CFM(%)20%25%43%40%40%

過去5年間の営業キャッシュフローは大きく成長しています。特に直近3年間の営業キャッシュフローマージンは40%をこえています。

本業からキャッシュを生み出していくるとがわかります。

まとめ

現地時間9月30日にアルトリアグループの株価が6%下落しました。

米国国内で販売していたIQOSに関する訴訟で敗訴したことが影響しています。

世界的に健康志向が高まっており、たばこ業界は縮小傾向になっています。

米国国内でも紙たばこの販売が規制されるなど先行きは暗いです。

アルトリアグループの高い配当利回りは魅力的ですが、同社への投資は慎重に行ってください。

それではまたお会いしましょう。

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