現地時間12月17日に【KO】コカ・コーラから、15.96ドル(税引き後11.48ドル)の配当金を受け取りました。

コカ・コーラは58年連続で増配している配当王です。コカ・コーラのような生活必需品セクターは景気に左右されにくい特徴があるので、配当が安定しています。増配期間が長いことは社会の変化に適用できている証にもなります。
今回はコカ・コーラの優れた配当能力について解説します。
生活必需品セクターに関する記事はこちらです。
コカ・コーラについて
【KO】コカ・コーラは清涼飲料水を製造販売する、世界最大の飲料メーカーです。意外と知られていませんが、コカ・コーラは「コカの葉」と「コーラの実」から誕生した薬です。
コカ・コーラは世界中にサービスを展開しており、世界トップ5のノンアルコール飲料ブランドのうち「コカコーラ」「ダイエットコーク」「ファンタ」「スプライト」という4つのブランドを所有しています。
日本でも馴染みがある、「ジョージア」「爽健美茶」「綾鷹」「いろはす」「アクエリアス」なども同社のブランド商品となっています。
余談ですが、コカ・コーラは伝説の投資家ウォーレンバフェットも投資をしています。
会社概要
コカ・コーラの会社概要は以下の通りです。
ティッカーシンボル | KO |
社名 | コカ・コーラ |
設立 | 1892/01/29 |
時価総額 | 2,533.34億ドル |
セクター | 生活必需品セクター |
売上高 | 330.14億ドル |
配当利回り | 2.86% |
連続増配期間 | 58年 |
配当月 | 4,7,10,12 |
コカ・コーラは世界最大の飲料メーカーです。清涼飲料水メーカーは既に寡占市場なので新しい企業の参入がとても難しいです。日本でも清涼飲料水の市場はサントリー、コカ・コーラ、伊藤園の3社で50%以上のシェアを占めています。
ファミレスのドリンクバーや自動販売機からコカ・コーラが無くなることは考えられないですよね。
日本国内では人口減少が進んでおりますが、米国では2050年頃には3億8000万人まで増える見込みになっています。米国だけではなく世界中で人口が増えているので、コカ・コーラの販売チャンスは広がっていきます。
最新決算
コカ・コーラの2021年7月-9月期の決算は以下の通りです。
- 売上高:100.42億ドル (前年比 16.07%増)
- 純利益:24.71億ドル (前年比 42.26%増)
- 純利益率:24.61% (前年比 22.56%増)
- 1株利益:0.57ドル
コカ・コーラの3Q決算はとてもいい内容でした。売上成長率は前年比+16%となっています。前年はコロナの影響により業績が落ちていましたが、16%の成長率は高い水準だと言えます。
コカ・コーラの業績推移は以下の通りです。

コカ・コーラの売上高は2010年頃をピークに減少していますが、営業利益は上がっています。特に営業利益率は20%を常にこえているので、本業からしっかりキャッシュが作れています。
2020年は世界的なパンデミックによりスタジアムや映画館などの娯楽施設での販売が無くなり、売上は減少していますが、今年に入ってから経済活動の再開に伴い、売上はコロナ前の水準まで回復しています。
コカ・コーラは世界中にサービスを展開しています。完成品の販売だけでなく、全世界のボトラー各社に原液も提供しており、コカ・コーラ制の飲料製品は200以上の国と地域で販売されています。
コカ・コーラの市場シェアは先進国で13%、世界人口の80%を占める発展途上国は5%程度なので、依然として成長の余地は十分にあると考えられます。
株価推移
コカ・コーラの株価推移は以下の通りです。

コカ・コーラの株価は5年間で+17.05ドル(40.99%)なので、S&P500指数に連動したVOOの+221.65ドル(106.98%)と比べると半分程度の成長率となっています。
コカ・コーラのような銘柄は爆発的な成長が期待できないですが、業績や株価は安定しています。成長局面ではハイテク銘柄に劣っていても、2008年のリーマンショックなどの不況時で強さを発揮します。
既にコロナ前の水準に回復していることを考えれば、同社の株価はまだ上昇する可能性は十分に考えられます。
配当能力について
コカ・コーラは58年連続で増配をしています。50年以上連続して増配をしている企業は米国で34社しかありません。半世紀以上も増配を続けることができる企業は米国でも困難であることがわかります。
配当情報は以下の通りです。
配当利回り | 2.86% |
過去12か月の配当利回り | 2.89% |
配当利回り5年平均 | 3.05% |
配当性向 | 83.00% |
増配率3年平均 | 2.50% |
増配率5年平均 | 3.72% |
連続増配期間 | 58年 |
配当月 | 4,7,10,12 |
コカ・コーラは半世紀以上も増配を続けていますが、過去を振り返ると、1987年ブラックマンデー、2008年リーマンショック、2020年コロナショックなど、世界経済は50年の間に様々な金融危機が訪れています。
また50年も経てば、人の趣味嗜好は変わります。世界的に健康志向が高まっていることから、生活必需品と言われた紙たばこ、甘い飲み物や炭酸飲料なども敬遠されてきています。
それでもコカ・コーラは増配を続けているので、増配期間が長いことは社会の変化に適用できている証にもなります。
コカ・コーラは今後も長期的に配当を受け取ることができるでしょう。
1株あたりの配当と増配率
コカ・コーラの1株あたりの配当と増配率は以下の通りです。

コカ・コーラの配当金は右肩上がりに成長しています。増配率は5~8%前後で推移しています。同社のような成熟企業は増配率の伸びが鈍化する傾向がありますが、高い増配率を維持しています。
清涼飲料水メーカーは寡占市場なので売上が安定しているので、増配も継続的に行うことが可能になっています。
同社の配当金は30年間で16倍に成長しています。
配当利回り
コカ・コーラの配当利回り推移は以下の通りです。

コカ・コーラの配当利回りは2~3%前後で推移しています。コカ・コーラのような会社に投資をしても短期間でお金持ちになるのは不可能です。それでも同社のような安定した配当があれば複利の効果で資産を最大化させることができます。
それでも投資の世界で絶対はありません。
58年連続で増配していても、来年減配や無配になる可能性は0ではありません。そこでリスクを分散させるために、優れた企業の10~15社程度に投資を行ったり、ETFを投資先に選んでみてください。
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まとめ
今回はコカ・コーラの優れた配当能力について解説しています。
同社のような成熟企業は爆発的な成長は期待できませんが、業績が安定しているので、長期的に配当金を受け取ることができます。
成熟企業の投資は退屈に感じるかもしれませんが、配当金を再投資すれば複利の効果で資産を最大化させることができます。
コカ・コーラは長期保有に優れた銘柄だと思います。
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