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米通信大手ベライゾンコミュニケーションズとAT&Tの決算について解説

米通信大手【VZ】ベライゾンコミュニケーションズと【T】AT&Tの最新決算が発表されたので、それぞれの決算内容について解説していきたいと思います。

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【VZ】ベライゾンの決算について

4Q決算概要

【VZ】ベライゾンコミュニケーションズの4Q決算概要は以下の通りです。

2021 4Q2020 4Q前年比
売上高34,06734,692▲1.8%
純利益4,6134,5880.5%
EPS1.1ドル1.1ドル
(単位 百万USドル)

ベライゾンの4Q売上高は前年比で1.8%の減収となりましたが、Verizon Mediaの売却分を含めると、営業収益は前年比4.8%増加しています。

デジタルメディア事業を切り離したことで収入は若干減少しましたが、トラックフォンの買収で約2000万件の顧客を新たに獲得しています。

ベライゾンは4Qに携帯電話契約件数を55万8000件増やしましたが、ライバル企業AT&Tの88万件、Tモバイル84万4000件には及びませんでした。それでも携帯電話サービスの収入は6.5%増の177億6000万ドルを記録しています。

年末時点の「接続総数」は1億1540万件となっており、トラックフォンの買収によって新たに約2000万件獲得しています。

ベライゾンコミュニケーションズの3Q決算に関する記事はこちらです。

通期決算概要

【VZ】ベライゾンコミュニケーションズの通期決算概要は以下の通りです。

2021 通期2020 通期 前年比
売上高133,613128,2924.1%
純利益22,06517,80124.0%
EPS5.32ドル4.30ドル
(単位 百万USドル)

ベライゾンの通期売上は前年比4.1%増の1,336億ドルとなっており、1株利益は5.32ドルで前年比10%増加しています。

過去10年間の収益推移グラフは以下の通りです。

過去10年間で収益はほぼ横ばいで推移しています。米国の通信市場はベライゾン、AT&T、Tモバイルの3社で独占しています。

爆発的な売上は期待できませんが、安定したビジネスモデルを確立しています。

株価推移

過去5年間の株価推移は以下の通りです。

ベライゾンの株価は過去5年間で+2.61ドル(5.37%増)となっています。決算内容は市場予想を上回りましたが、株価は微増で終わっています。

2020年の62ドルを記録してからゆるやかに減少していて、PERは9.45倍となっています。

【T】AT&Tの決算について

4Q決算概要

【T】AT&Tの4Q決算概要は以下の通りです。

2021 4Q2020 4Q前年比
売上高40,95845,691▲10.4%
純利益5,043-13,883136.3%
EPS0.69ドル-1.95ドル
(単位 百万USドル)

AT&Tの4Q売上高は前年比で10.4%の減収となりましたが、純利益は50億ドルの黒字を達成しています。前年同期は衛星放送大手「ディレクTV」を含む、テレビ事業の評価損による費用155億ドルを計上していた。

AT&Tは4Qに携帯電話契約件数を88万4000件増やしており、ライバル企業ベライゾンの55万8000件、Tモバイル84万4000件を上回り業界トップとなりました。

有料ケーブルチャンネル「HBO」と動画配信サービス「HBOマックス」は440万人増加して、全世界での契約者数は7380万人となっています。

AT&Tの3Q決算に関する記事はこちらです。

通期決算概要

【T】AT&Tの通期決算概要は以下の通りです。

2021 通期2020 通期 前年比
売上高168,864171,760▲-1.7
純利益20,081-5,176488.0%
EPS2.76ドル-0.75ドル
(単位 百万USドル)

AT&Tの通期売上は前年比1.7%減の1,688億ドルとなっており、2019年から2年連続で減収となっています。

過去5年間の収益推移グラフは以下の通りです。

2019年頃まで右肩上がりに成長していましたが、2年連続で減収しています。AT&Tは不採算事業を売却しているので、売上は減少しています。それでも主力の通信事業、そしてワーナーメディア事業はともに増収となっているので、深刻な問題ではありません。

株価推移

過去5年間の株価推移は以下の通りです。

AT&Tの株価は過去5年間で-17.13ドル(41.53%減)となっています。決算内容を受けて株価は8%程下落しています。2022年の見通しが市場予想よりも下回ったためです。

PERは7.28倍とベライゾンの9.45倍よりも低くなっています。

まとめ

今回は米通信大手のベライゾンとAT&Tの最新決算について解説してきました。

どちらも市場予想を上回る好決算となりましたが、株価は下落しています。通信業界の競争は激化しており、各社の収益は伸び悩んでいます。

通信事業は多額の設備投資が必要になるため、参入障壁が高いことが特徴です。しかしベライゾン、AT&T、Tモバイルの競争が続いており、今後の先行きは不透明になっています。

今後も通信事業の動向には注意が必要です。

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