現地時間11月17日に【PG】P&Gから、8.70ドル(税引き後6.26ドル)の配当金を受け取りました。前回と同じく1株あたり0.8698ドルです。

P&Gは、1954年から67年間連続で増配をしています。米国には半世紀以上、増配をしている企業が多数ありますが、60年以上続けているのは10社程度しかありません。
増配を続けられるということは、増収増益を継続できている証になります。半世紀も経過すれば人の趣味趣向はかわってきます。急速に変化するトレンドに対応できる企業が増配期間を延ばすしています。
長期的な配当を行っている、P&Gは永久に保有したい銘柄の一つだと言えます。
今回はP&Gの配当について解説します。
P&Gについて
【PG】P&Gは世界最大の日用品メーカーです。同社は、衣料用洗剤「アリエール」や消臭剤「ファブリーズ」などのブランドを展開しています。他にも生理用品やおむつなど生活に欠かせない商品を提供しています。
P&Gは生活必需品セクターに分類されています。生活必需品セクターは日常生活に欠かせない商品を提供している企業で構成されており、景気に左右されにくい特徴があります。同社は世界的にサービスを展開しているので、業績が悪化しないこともプラスに作用されます。
長期的な配当を行えているのは業績が安定しているからでもあります。
生活必需品セクターは他にも【KO】コカ・コーラや【WMT】ウォルマートなどが長期的な配当を行っている企業が該当します。
会社概要
P&Gの概要は以下の通りです。
ティッカーシンボル | PG |
社名 | P&G |
設立 | 1837/10/31 |
時価総額 | 355.9B |
セクター | 生活必需品セクター |
売上高 | 76.1B |
配当利回り | 2.37% |
株価収益率(PER) | 25.79 |
配当月 | 2,5,8,11 |
P&Gは世界最大の日用品メーカーです。取り扱っている商品は「ファブリック&ホームケア」「ベビー・女性・ファミリーケア」「ヘルスケア」など多岐にわたっています。
P&Gは「ファブリック&ホームケア」「ベビー・女性・ファミリーケア」「ビューティー」「ヘルスケア」「グルーミング」の5つの事業を展開しています。
5つの事業詳細は以下の通りです。
- ファブリック&ホームケア→衣料用洗剤、柔軟剤、台所用洗剤など
- ベビー・女性・ファミリーケア→紙おむつなど
- ビューティー→ヘアケア(シャンプーやスタイリング)、スキンケア(美容・化粧品)など
- ヘルスケア→オーラルケア、パーソナルヘルスケアなど
- グルーミング→電気シェーバー、美容家電など
日用品メーカーのP&Gは生活に欠かせない商品を提供しています。
最新決算
P&Gの最新決算(1Q)は以下の通りです。
- 売上:$20.3B(前年比+5.3%)
- 純利益:$5.0B(前年比-6.6%)
- 1株利益:$1.61ドル(前年比-1%)
P&Gの2021年7-9月期決算は売上203億ドルで前年比+5.3%となっています。1株利益は1.61ドルで市場予想1.59ドルを上回りましたが、前年比と比べると-1%となりました。
米国では原材料費や輸送費などのコスト高が問題化しており、同社も影響をうけています。コスト増を受けて、9月にはおむつや生理用品など一部商品の値上げをしていますが、カバーすることはできませんでした。
部門別の売上構成比率
部門別の売上構成比率は以下の通りです。

最新決算では、「ファブリック&ホームケア」が37.5%、「ベビー・女性・ファミリーケア」が26%、「ビューティー」が21.2%、「ヘルスケア」が14.3%、「グルーミング」が0.9%となっています。
「ファブリック&ホームケア」には、衣料用洗剤の「アリエール」「ボールド」「レノア」などが含まれます。
株価推移
P&Gの株価推移は以下の通りです。

P&Gは過去5年間で+78.44ドル(92.25%)となっています。2018年頃には70ドル付近で推移していましたが、5年間で株価は2倍に成長しています。
配当能力について
P&Gは67年間連続で増配しています。2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックでも増配を続けています。配当利回りは2.13%と決して高い水準ではありませんが、連続増配を考えると高配当銘柄だと言えます。
配当情報
P&Gの配当情報は以下の通りです。
配当利回り | 2.13% |
過去12か月の配当利回り | 2.31% |
配当利回り5年平均 | 2.61% |
配当性向 | 62% |
増配率3年平均 | 6.19% |
増配率5年平均 | 4.97% |
連続増配期間 | 67年 |
配当月 | 2,5,8,11 |
1株あたりの配当と増配率
P&Gの1株あたりの配当と増配率は以下の通りです。

P&Gは67年連続で増配しているので、1株あたりの配当は右肩上がりに成長しています。増配率は3~9%前後で推移しています。P&Gのような成熟企業は増配率が鈍化する傾向がありますが、5年平均で4.97%と高い水準と保っています。
配当性向は60%前後なので充分余力があると言えます。
配当利回り推移
P&Gの配当利回り推移は以下の通りです。

配当利回りは2~3%前後で推移しています。過去3年で株価が2倍になっているので、配当利回りは下がっています。それでも同社は67年連続で増配しているので、今後も長期的な増配を期待できます。
まとめ
今回は日用品メーカーP&Gについて解説しました。
P&Gの特徴は以下の通りです。
- 67年連続で増配している
- 株価は3年間で2倍に成長
- 過去5年間の増配率は4.97%
- 日用品を提供しているので景気に左右されにくい
P&Gは67年連続で増配しています。2008年のリーマンショックや2020年のコロナショックでも変わらず増配を続けています。
半世紀も経過すれば人の趣味趣向はかわってきますが、同社は急速に変化するトレンドに対応しながら長期的な増配を可能にしています。
P&Gのような生活必需品セクターは成熟した企業が多く、爆発的な成長は期待できませんが安定した売上をあげています。P&Gの個別株を購入しなくても生活必需品セクターで構成されている【VDC】バンガード・生活必需品セクターETFであればウォルマートやコカ・コーラなどもポートフォリオに組み込むことができます。
他にもバンガードが運営するおすすめETFに関する記事も書いているので参考にしてください。
