SBI証券が販売する、SBI・Vシリーズに新ファンドが追加されることになりました。
今回追加されるファンドは「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」です。こちらのファンドはバンガード社が運用している「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)と同じ値動きをするように設計されています。
SBI証券のVシリーズはこれまで3本のファンドを販売しています。
- SBI・V・S&P500インデックスファンド
- SBI・V・全米株式インデックスファンド
- SBI・V・米国高配当株式インデックスファンド
Vシリーズで初めて、全世界を投資対象にしたインデックスファンドとなっています。
今回はSBI・V・全世界株式インデックス・ファンドについて解説していきます。

SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドについて
ファンド概要
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの概要は以下の通りです。
名称 | SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド |
販売会社 | SBI証券 |
投資対象 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) |
販売開始 | 2022/1/31 |
申込手数料 | 0円 |
信託報酬 | 0.1438%程度 |
決算日 | 毎年1月27日 |
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドはSBI証券が販売している人気シリーズの新商品です。信託報酬は約0.1438%と楽天証券が販売している、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の約0.212%を大幅に下回っています。
投資対象はバンガード社が運営する「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」です。VTは世界中の有名企業約9,200銘柄で構成されています。先進国や新興国など幅広く分散されているのが特徴です。
三菱UFJ国際投信が販売している「 eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) 」は大型~中型株約3,000社で構成されているので、SBI・V・全世界ファンドと比べると、約6,000銘柄少ないです。
SBI・V・全世界ファンドは小型株まで含めた約9,000銘柄に分散投資することができます。
【SBI・VT】構成銘柄
【SBI・VT】SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの構成銘柄は以下の通りです。
ティッカー | 社名 | セクター | 構成比率 |
AAPL | アップル | 情報技術セクター | 3.2% |
MSFT | マイクロソフト | 情報技術セクター | 3.0% |
AMZN | アマゾン | 一般消費財セクター | 1.8% |
TSLA | テスラ | 一般消費財セクター | 1.1% |
GOOGL | アルファベット | 通信サービスセクター | 1.0% |
FB | メタ・プラットフォームズ | 通信サービスセクター | 1.0% |
GOOG | アルファベット | 通信サービスセクター | 1.0% |
NVDA | エヌビディア | 情報技術セクター | 0.8% |
JPM | JPモルガン | 金融セクター | 0.6% |
BRK.B | バークシャー・ハサウェイ | 金融セクター | 0.6% |
SBI・VTは大型~小型株約9,000社で構成されています。
上位10社はいづれも米国企業が占めています。米国が世界経済をけん引しているため、全体の55%を占めていますが、今後も同じ状況が続くとは限りません。
SBI・VTであれば、世界経済全体に投資をすることができるので、リスクを抑えることができます。
【SBI・VT】セクター別構成比率
【SBI・VT】SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドのセクター構成比率は以下の通りです。

SBI・VTのセクター別構成比率は情報技術セクターが全体の2割を占めており、金融、一般消費財、ヘルスケア、資本財セクターが10%を超えています。アップルやMicrosoftなど米国IT企業の構成比率が高くなっています。
セクターに関する記事はこちらです。
【SBI・VT】国別別構成比率
【SBI・VT】SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの国別構成比率は以下の通りです。

VTの国別構成比率は米国が全体の5割強を占めており、日本、イギリス、中国を合わせると全体の70%を超えています。全世界に分散投資されていますが、依然として米国の組入比率が高いことがわかります。
ファンド比較
概要
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの他にも世界中の銘柄に分散投資しているファンドを紹介いたします。
楽天証券の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)」と三菱UFJ国際投資の「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」について比較していきます。
3つのファンドを比べると以下の通りです。
名称 | SBI・VT | 楽天VT | eMAXIS Slim 全世界株式 |
販売会社 | SBI証券 | 楽天証券 | 三菱UFJ国際投信 |
投資対象 | VT | VT | ACWI |
構成銘柄数 | 9,000社 | 9,000社 | 3,000社 |
信託手数料 | 年0.1438% | 年0.212% | 年0.1144% |
信託手数料は「eMAXIS Slim全世界株式」が0.1144%で最も低い設定となっています。eMAXIS Slimシリーズは低コストで運用可能な人気ファンドです。
特にeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021でも1位を獲得しています。

【VT・ACWI】株価比較
投資対象(ETF)の株価推移は以下の通りです。

- SBI・VT、楽天VT→【VT】バンガード・トータル・ワールド・ストックETF
- eMAXIS Slim全世界株式→【ACWI】MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
VTの株価は過去5年間で+36.81ドル(58.27%)となっており、ACWIの株価は+37.17ドル(60.75%)をわずかに下回っています。銘柄数は異なりますが、リターンに大きな差はないようです。
まとめ
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドの特徴は以下の通りです。
- 信託手数料は0.1438%と楽天VTの0.212%を下回っている
- 投資先は「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」
- 構成銘柄数は約9,000社
SBI・VTはバンガード・トータル・ワールド・ストックETFに連動した投資信託となっています。信託手数料は0.1438%で楽天VTの0.212%を下回っています。それでもまだ実質手数料が判明していないので急いで乗り換える必要はありません。
楽天証券はサービス改悪が続いておりますが、クレカ積立は常時1%を維持しています。楽天証券のサービス改悪に関する記事はこちらです。
SBI証券のクレカ積立はポイント還元率を上げるためには、プラチナやゴールドカードで積立する必要があります。
楽天証券でeMAXIS Slim全世界株式を積立している方はしばらく動く必要はないと思います。
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▼【ETF】高配当ETFのVIGとVYMに関する記事はこちらです。
